【事例で解説】SORACOM Gate D2Dとルーター設定の注意点
- M K
- 4月9日
- 読了時間: 2分
更新日:4月14日
SORACOMの「Gate D2D」は、同一カバレッジのSIMを使ったデバイス間で、安全かつ直接通信ができる便利なソリューションです。しかし、ルーターの設定が適切でないと、デバイス間の通信がうまくいかないケースがあります。
この記事では、産業用ルーター「UD-LT2」を使った構成を例に、**よくある通信トラブルとその解決方法(ルーティング設定やDNAT)**について解説します。
📦 構成例:UD-LT2を2台使ったケース
ルーターAとルーターB(いずれもUD-LT2)を用意
各ルーターにSORACOMのSIMを挿入
それぞれのルーター配下に1台ずつデバイスを接続
このような構成であれば、ルーター間の通信はSORACOMの設定が正しければ問題なく行えます。ただし、デバイスAとデバイスB間で直接通信を行いたい場合には、注意が必要です。
⚠ 通信できない原因:「ルーティング設定」が必要
たとえば、デバイスAからデバイスBへ ping を送っても届かないことがあります。
このとき考えられる原因のひとつが、ルーターで適切なルーティング設定がされていないことです。
▷ ルーティングとは?
ネットワーク機器には「このIPアドレス宛の通信はどこに送るか?」というルール=ルーティングテーブルがあります。これはPCにも存在し、Windowsではコマンドプロンプトで route print と入力すると確認できます。
🔁 解決策:「DNAT」の活用
ルーティング設定だけでは解決しないケースもあります。とくに今回のように異なるルーター配下の機器同士で通信を行いたい場合は、**DNAT(Destination NAT)**の設定が必要です。
▷ DNATとは?
DNATは、ルーターが受け取った特定のプロトコル(例:HTTPやping)の通信を、ルーター配下の特定の機器に転送する機能です。
この設定を使うことで、内部機器のIPアドレスを外部に公開せずに通信を成立させることができます。
💡設定方法の詳細は、UD-LT2の公式ガイドをご参照ください。👉 UD-LT2 詳細ガイド | アイ・オー・データ機器
✅ 通信を成立させるポイント
DNATを使って通信を転送する場合、通信したい相手の「ルーターのIPアドレス」を宛先として指定する必要があります。
つまり、デバイスAからデバイスBに直接pingを打つのではなく、ルーターBのIPアドレス宛にpingを送るように設定してください。
📌 まとめ
SORACOM Gate D2Dでルーター間の通信は簡単にできる
ただし、ルーター配下の機器間通信には「ルーティング設定」や「DNAT」の設定が必要
それぞれの設定の役割と目的を理解すれば、スムーズに通信が可能に!
✉ お問い合わせ
このような設定について不明点があれば、お気軽に弊社サポートまでお問い合わせください!
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